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1.正しい食生活を送っていますか?

 

 私たちは日々、自然の命を頂いて生活しています。しかし、野生の動物のように生のまま食べているのではなく、食品を調理・加工して料理として食べています。つまり、様々な人の手(技術・流通・愛情など)を介して生きることができているのです。それ故においしく楽しく、無駄なく感謝の気持ちをもって食べることが大切ですし、環境を守り、持続可能な社会を築いていくための配慮が必要です。
 

 

 

 

3.ハレの日をどのように
  過ごしていますか?

 

 誕生日や記念日、行事や祝日などといった「ハレの日」には、美味しい料理を作り、皆で祝います。先人たちは、こういったハレの日を節目とし、一歩立ち止まって謙虚な気持ちをもつ良い機会としてきました。つまり我々は、ハレの中で繰り広げられる食文化を通して、先人の知恵や思いと共に、生きる意味を再認識することができます。また、ハレの日は人が集う機会でもあり、コミュニケーションの場となります。その際に振舞われる食事はコミュニケーションの媒介であり、人々の暮らしを温かく支える糧です。国や地域によって異なる独特の習わしも興味深いものです。家族や地域の絆を感じ、尊重する気持ちを育むこともできます。

 

5.食育の重要性

 

 昨今、食べ物も、食べ方も乱れてきました。頭では分かっていても行動に移すことができない人々も増えています。食事は日々命が尽きるまで繰り返し行われる行為であり、その数えきれない食事が私たちの血となり肉となり、心を育み、支えています。多忙な毎日であるがゆえに、食の奥深さを認識する必要があります。おいしく楽しい食事はそのカギを握り、それを促すおいしく楽しい食育が必要です。

2.おいしく楽しく食べていますか?

 

 おいしさは五感を通して感じるといわれていますが、同じものを食べてもその日の体調や気分、気候や食卓環境によって感じ方は異なります。逆に、食べる料理が違ったり、食べる日がどんな日であるかによっても異なります。また、食卓の上の一輪の花は味には全く関係ありませんが、食べる人にもてなしの気持ちを伝え、素晴らしい空間を提供します。しかし、こういったもてなしの行為を感じる心がなければ意味がありません。おいしいとは奥深いものです。味わう心は人を豊かにし、おいしい食事は心と身体を潤します。

 

4.社会性を育む食

 

 他者と一緒に食事をする際にはマナーが必要です。相手に対する心遣いです。食事のマナーは小さい時からのしつけによって身につくものであり、心と身体の発達に合わせて身に付けていくものです。親や大人が相応しい環境を通して与えていきます。赤ちゃんはお母さんからもらうおっぱいを通して、栄養と共に母の愛や未来への希望をもらいます。離乳食やお弁当、風邪をひいた時のおかゆを通して、もてなしの心を感じ、心を育んでいきます。つまり、周囲からの無条件の愛情は、もてなしの心がこもった食事を通じて伝わり、生きる力を育みます。子どもの発達に応じて相応しい食卓を囲みたいものです。


 

6.あなたは何をどう食べる?

 

 陰膳という習慣を御存じでしょうか?その人が食卓にいない場合でも、その人を思い、食事を用意し、無事を祈る昔からの文化です。しかし、昨今は孤食や個食、子食が問題となっています。いずれも食卓に空いた椅子がありますが、心の有りようが異なります。寂しいことです。今こそ何をどう食べるかを考える良い機会です。バランスの良い食事も、朝食を作り食べることも、家族や子どもの成長を念ずればこそできる行為です。 何をどう食べるべきか?私たちは食のすばらしさを皆さんに伝えるべく、日々食育活動をおこなっています。

 

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